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二次創作。はじめての方はat first はじめに をご一読ください。
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 花ちゃんに聞いてもらいました、なシリーズ。 
 あなたの好きな人に、自分のいちばん好きなところはどこですか、って聞いてみて?
 
 (公瑾さんに?
 …ぜったい答えてくれないと思うんですけど…
 うん、でも、いい機会かもしれません。聞いてきます! よし!)
 
 
 

 
 
 
 思い詰めた顔でやってきたと思えば、そんなことですか。わたしの貴重な休憩時間をそんな質問で潰そうとはずいぶんあなたらしい。…褒めていませんよ、嬉しそうな顔をしないでください。
 そんな質問と言うな、と?
 では聞きましょう。なぜそんなことが気になるのです。
 仲謀様に貧相と言われたことがあるし、と? あんなことをまだ覚えていたのですか。
 花、わたしがあなたにそう言ったことがありますか? ええ、ありませんね。あのことは忘れておしまいなさい。いいですね? …よろしい。
 なんですかその顔は。まだきちんと聞いていない?
 では、あなたが、わたしの好きなところとはどこなのです。
 …ほう。全部、ですか。全部。
 ごらんなさい、どこかなどと聞かれたところで、答えようがないでしょう? 質問自体が無理なのですから、答えるのも無理というものです。分かりましたか? あなたは、わたしを好きだと言いましたね? そうですね? ではもうそれでいいでしょう?
 まったくあなたは…わたしが意地悪だなどと、ずいぶんな言いようですね。
 …何ですって? もういちど言いなさい。いいから! …も・う・い・ち・ど。
 ふふ。
 師匠と同じくらい意地悪、ですって?
 本当にあなたは、利口なのか馬鹿なのか分かりませんね。痛い? 当たり前です、痛いようにあなたの頬をつねっています。
 …ふう。 
 ではお聞きしましょう。あなたは、わたしが、あなたより芙蓉姫が美しいと褒めたらどうお思いですか。
 美人なのはその通りだから仕方ない?
 いいえ…いいえ。疲れてなどいませんよ。本当にあなたときたら、わたしを困らせることにかけては右に出るものはいません。
 それに、花。
 あなたはひとつ、大事なことを忘れています。
 小喬殿がわたしの婚約者だと思い込んで、玄徳殿と、一緒に、帰ってわたしに二度と会わないつもりでいたのはどなたでしたか?
 お止めなさい、子どもっぽい真似は。まあ、あなたに叩かれても子猫に引っかかれたより軽いものですけれど。ほら、こうやって抱きしめてしまえば何もできない。
 …いいから、もう少しこうしていなさい。
 いまは、休憩時間ですから。
 
 
 
 …まったく。
 あんなことを聞いてこなくてもよさそうなものだ。わたしは好きだと言ったのに。
 しかし、なぜ彼女は急に気になったのだろう。またあのうさんくさい「師匠」とやらの差し金か? ばかばかしい、彼女はここに残り、あれは去ったのだからもう脅威ではない。
 わたしがあなたのどこが好きか…ね。
 花。
 …あなたに告白することはないと思いますけれど。
 わたしはあなたのすべてに目が眩んでいる気がしますよ。
 
 
 
(2010.8.16)

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