七夕小ネタです。

　丞相の場合。
　
　
　「あ、花ちゃん！　ねえ、見て見て、これ。大きいでしょ？
　うわー、そんなに驚いてもらえると用意した甲斐があったなあ。
　うん、きれいでしょ。飾りも作ったんだよー。
　あ、短冊？　同じ文字が書いてあるように見えるって？　うん、だって、花ちゃん大好き、ってしか書いてないから！」
　
　
　
　糸目さんの場合。
　
　
　「ほう、七夕。…なかなかに興味深い風習ではありますね。願い事？　たとえば、公瑾さんとずっと一緒にいられますように？
　…花。
　ずいぶんと心外ですね。あなたは、そうしてみなの目に触れるように書いてつり下げて願わないとわたしの愛情を確認できないというわけですか。書くなら、わたしに見せるためだけにお書きなさい。」
　
　
　
　細目さんの場合。
　
　
　「なに、仕事をしなかったから？　言語道断だ。
　相手が好きで好きでたまらなかったらあるかも知れません、だと？
　お前は仕事というものをどう考えているのだ。良いか、仕事というのは…」
　（一刻ほどお説教されました。）
　
　
　
　にっこり師匠。
　
　
　「そういう訳で仕事中のいちゃいちゃは禁止です？
　嫌だなあ、ボクは、ちゃんと仕事の休憩中に、君といちゃいちゃしてるよ？
　うん、これも、休憩中。
　…長すぎますって？
　今日のボクは大変だったよね？　朝から会議がずいぶん長引いてさあ、食事もろくに取れなくって。そんな恋人を労ってくれてもいいんじゃない？　ね？」
　
　
　（２０１０．７．７）
 

[30回]