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「…」
「あらめずらしい、どうしたの?」
「孟徳さんがまた何か?」
「あはは、その聞き方、文若さんっぽい」
「そ、そうでしょうか」
「っていうかだいたい、孟徳さんがまた何か、って聞き方が失礼でしょ」
「そう? だって、曹花ちゃんが玄徳さんのことで悩んでたら劉花ちゃんが困るじゃない」
「そうよねぇぇ」
「そんな色っぽいことじゃないから! バレンタインのことだよ」
「じゅうぶん色っぽいよー」
「荀花ちゃんはもう準備した?」
「わたしは年が明けてから孟徳さんにずっと言われてますから、忘れる間がないというか…」
「あははは」
「うちも、翼徳さんたちと甘い物の宴をするからね、そのための準備は前からしてるよ。寒い時に果物って、ホント贅沢」
「そっちは本当にそうだよね。うちは幸い、南に近いのでどうにか手に入れられるけど」
「周花ちゃんのところも大々的なの? 公瑾さんが嫌がらなかった?」
「だって、最初にみんなにあげちゃったもの。」
「わたしもー。」
「有無を言わさなかったんですね、さすが」
「むう…」
「というか、何を悩んでるのよ。なんでも贈り放題でしょ?」
「そんなことないわよ。おカネかけるばっかりがいいことじゃないでしょ。」
「うんうん」
「じゃあ何よ。」
「毎年毎年おんなじお菓子になっちゃうから…なんというか…」
「ああ…なるほど」
「なるほど、それでゴージャス化をまぬがれる以外の手を考えてたってわけねー。」
「わたしはお菓子メインをやめて、おいしいものをいっぱい作ることにしましたけど。」
「厨房貸し切りかー! なるほどね。ふだんあんまり作らせてもらってないからなあ…」
「準備期間が必要ね。」
「孟徳さんの好きなもの、分かってるでしょ? 楽勝じゃない?」
「うん、頑張る。」
「準備期間で作った食事って誰が食べるの? 孟徳さんに食べさせたらバレバレだよね?」
「…元譲さんとか、あっちの文若さんとか…?」
「…」
「……」
「ねえ、普通にバレンタインしたほうが平和じゃない?」
「うんうん、普通に『ばれんたいん』してくれたほうが平和かなーうふふふふふ」
「あちらの平穏のためにも、切に願うところです」
「ふん、俺は花に菓子以外の贈り物を貰ってるからな!」
「ほう、仲謀殿のところの花はさすが、女らしいな」
「わたしたちは個別に頂戴しますが、玄徳殿のところではみなで祝うのですか」
「そのほうが楽しいからなあ。」
「お前らしくもなく、ずいぶん寛容だな?」
「花から俺だけに物を貰うことなど珍しくもない。孟徳殿のところでは口実がないと貰えないのか?」
「うちの花ちゃんは慎ましいからな。俺を気遣ってくれてるだけだ。」
「またかよこのおっさんども…」
(2012.2.14)
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