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二次創作。はじめての方はat first はじめに をご一読ください。
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 花ちゃんに聞いてもらいました、なシリーズ。
 
 
 あなたの好きな人のいちばん好きなところはどこですか。
 
 (ええー、どうしてわたしがそんな恥ずかしいこと…え、そりゃあだって恥ずかしいですよ! だ、だって孟徳さんはいつもわたしを好きって言ってくれるから…
 え、そうなんですか? 付き合いだしていまぐらいの時期にこういうことを聞いておくのが大切なんですか?
 じゃ、じゃあ行ってきます!)
 
 
 



 あ、花ちゃんだー! 嬉しいなー、来てくれたんだ! 
 しかも手ぶらでしょ!? うっれしいなー。構ってくれる?
 …ん?
 あー、えーとね。
 柔らかくて温かくていいにおいがして可愛く笑ってくれるところ! あ、でも、泣いてるところも可愛いなって思っちゃうけどね。文字を一生懸命書いてる横顔とかも好き。
 あーでも、結局、花ちゃんが花ちゃんなところが、いちばん好きだな。これで答えになってる?
 ところでさ、どうしてそんなことを聞いてくるの?
 ああ…あの侍女? うん、そうだね、今までの俺のまわりには居なかった感じかな。
 あれでけっこう侍女としては年齢が上なんだけど、清楚な感じだよね。普通の貴族の家の娘のはずだけど、なんていうか、ふわふわしたところがなくてさ。そんなところが俺の侍女として適任かなあと思って。
 もしかして、あの子を気にしてるの?
 なんですか笑って、って…拗ねないで。うん、嬉しいよ。だって、ヤキモチ妬いてくれてるよね?…それだけじゃないって?
 あの子みたいになりたい? あいどる、みたいだって? それ、どんな職業?
 …ふうん…
 じゃあ、花ちゃんはそれを目指さないで。
 当たり前でしょ、花ちゃんは俺だけの可愛い子なんだから。みんなに笑ったり握手したり、ましてや可愛い格好なんてしないで。そんなことをされたら、俺はどうにかなってしまうよ。
 どうにか、って何ですか、って…うふ、教えて欲しい?
 あはは、そんなに壁際まで勢いよく下がらなくていいよ~。
 うん、じゃあ、またね、花ちゃん。夜に会おうね。
 
 
 花ちゃん。
 …花ちゃん。
 本当に俺はどうにかなってしまうよ。
 どうなってしまってもいいって思いかける時もあるんだよ?
 俺がもし、もし、いまここで死んでしまったら、君はどうなる?
 君はいつだって、誰にだって優しくてまっすぐだ。俺にもまだ、付いてきてくれる。側にいてくれる。
 そんな君をいつも誰かが見ている。その誰かが、また君に手をさしのべる。許せると思うかい?
 …ねえ、でもね、花ちゃん。
 俺は、馬鹿みたいに確信しているんだ。俺がもし、もしここで死んでしまっても、花ちゃんはずっと俺を想ってくれるって。
 …それだけで、いまはいいよ。
 いまは、俺が君の側にいるから。
 そして、そんなことを聞かされたら君は泣いてしまうだろうから。泣いて、俺に怒るだろうから。
 それもすごく嬉しいけど、花ちゃんが悲しがるのは嫌だからね。
 ふふ。
 本当に俺って最低だよねー。あ、こんなこと言うとまた怒られちゃうかな。うふふ~。
 
 
(2010.8.1)
 

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